COLUMNコラム
2024.7.3 BODY
【症例写真】乳頭縮小術【40代女性/母乳育児】
こんにちは。なんと2日連続の更新です。今回は乳頭縮小術の症例紹介(前編)についてお話しします。乳頭がなぜ伸びてしまうのかについては、以前の記事で述べましたが、今回は具体的な症例を用いて、視覚的にその変化をご紹介します。
(前編)乳頭縮小術の症例写真(乳管温存法)
患者様の背景
こちらの患者様は母乳育児を2回経験されています。乳頭が先端から肥大し、根本から伸びて下垂しています。母乳育児は、赤ちゃんが乳頭を吸うため、物理的に乳頭が引っ張られることが多く、それが繰り返されることで乳頭が伸びやすくなります。左右であげるバランスに差がありますと、その影響も強く受けて左右差を生み出しやすいです。
写真の詳細説明
- 上段:術前の状態
- 下段:術直後の状態
術直後の写真についてですが、傷口を1秒も乾かしたくないため、すぐに軟膏を塗布しています。傷口が乾くと傷の治りが遅くなるので、結果的に傷跡が目立ちやすくなります。常に保湿を保つことが重要です。また、こちらのお写真で患者様の肌が少し黄色みがかって見えるのは、「ヨード」という消毒液の色です。ヨードは強力な殺菌作用があり、手術部位を清潔に保つために使用されます。専用の液体で大部分は拭き取りますがこの程度は残ることがあります。シャワーで簡単に流せるのでご安心ください。
さらに、乳輪周りが白く色抜けしているように見えるのは、「麻酔」の影響です。エピネフリンという成分が麻酔に含まれていて、一時的に白抜けします。エピネフリンは血流を抑える効果があるため、手術中の出血を最小限に抑えることができます。こちらも4時間程度で自然に元の肌色に戻ります。(麻酔が切れる時です)
乳頭と乳輪の関係
本症例では、乳頭の重みで乳輪も伸びています。特に左側(画像では向かって右側)が顕著です。乳頭に目が行きがちですが、乳頭を治すことで乳輪の伸びが露呈する患者様もいらっしゃいます。そもそも乳頭が下垂すると乳輪も一緒に引っ張られるため、至って自然なことではございます。ただし、それが露呈したところで基本的にはメインのお悩みを解決することで乳輪の伸びは気にされなくなる方がほとんどです。完璧主義の方でなければ、どちらか気になる方を解決するだけでも十分にコンプレックス解消につながるのではないでしょうか。
他の手術との組み合わせ
乳頭縮小術と同時に希望される手術としては「小陰唇縮小術」が多いです。乳頭縮小術と乳輪縮小術の組み合わせが多いと思われがちですが、当院では圧倒的に乳頭縮小術+小陰唇縮小術の組み合わせが多いです。これは、出産や授乳によって体の変化が気になる部位が同時に改善されることを希望する患者様が多いためです。併せてもクリニック滞在時間が平均3時間程度かと存じます。
授乳で伸びた乳頭を解決したいというお悩みと、出産前から気になっていた小陰唇が出産後にさらに伸びた!どうにかしたい!というお悩みは、併存しがちです。これらはどちらも身体を見られる際のコンプレックスに直結しているため、大勢の人に見られたくないと思われるのが普通です。当院では執刀医である私が直接診察し、手術まで担当いたしますので、お身体を見る(診る)のは私だけです。
予約方法について
そして複合手術だとしても診察から当日手術まで行えることも当院の特長です。診察から当日手術までを希望される場合、予約サイトで「診察から当日手術まで」というメニューを選択し、オプションでさらにもう一つのメニューを選択すると、2つまとめての予約枠を確保できます。ご興味のある方は、こちらのリンクからご予約ください。 予約サイトはこちら
(後編)乳頭縮小術で気をつけること
次に、乳頭縮小術の注意事項についてお話しします。術後の注意事項はPDFにまとめていますので、そちらもご確認ください。PDFは料金表ページ内の「バストトップ」の項目にございます。 料金表ページ内「バストトップ」の項目
傷跡のケア
乳頭縮小術において最も気になるのは、傷跡です。身体のどの部分でも傷は「白く」なりますが、乳頭という色素の濃い部分にできるため、どうしても目立ちやすくなります。傷口を乾かさないようにし、とにかく「保湿」を心がけてください。最低でも1年間は常に保湿を続けていただきたいです。
また、ワセリンなどの保湿剤や処方された軟膏を使用して常に傷口を潤しておくことで、傷跡の引きつれを防ぎ、柔らかい状態を保つことができます。
アートメイクの検討
それでも傷跡が気になる場合、アートメイクを検討するのも一つの方法です。アートメイクは、色素を皮膚に入れることで、傷跡をカバーする方法です。ただし、アートメイクには追加の施術費用がかかりますので、まずは保湿というホームケアに注力することをお勧めします。アートメイクは永久的なものではないため、定期的なメンテナンスも必要です。
傷跡の原因
傷跡が残るのは執刀医のせいではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「この手術を初めてやるドクター」がさらに「丁寧さを欠いた場合」を除けば、結果は同じです。乳頭という部位は傷跡が目立ちやすい部分であるためです。もちろん、慣れているドクターが丁寧に縫合することで比較的良好な経過にはなりますが、決して傷跡が目立つ方が「アンラッキー」「失敗」な訳ではなく、逆に傷が目立たなければ「ラッキー」と捉えていただければと思います。
しかし運要素100%と言っているわけではなく、皮膚がもともと傷跡が残りやすい体質であったり、傷の治癒過程で適切なケアが行われなかった場合により傷跡が目立つことがありますので術後のケアが非常に重要です。
術後のブラジャー
手術後1ヶ月ほどは、ブラジャーの選び方にも注意が必要です。ワイヤー入りのブラジャーと比べれば、ソフトブラやスポーツブラなど、乳房にやさしい圧力をかけるものを選んだ方がより良いです。傷口に余計な刺激を与えず、回復を促すことができます。ご自身のお痛みも和らぐかと思います。
術後の心理的ケア
乳頭縮小術や小陰唇縮小術は、身体の外見に大きな変化をもたらす手術です。そのため、手術後の自分の身体に対する感情の変化にも注意を払う必要があります。ただし顔の施術と違って不特定多数の人にダウンタイムを見られるわけではないので、その点はご安心ください。
乳頭縮小術の具体的な手術方法について
乳管温存法の利点
乳頭縮小術にはいくつかの方法がありますが、乳管温存法は特に人気です。この方法の最大の利点は、将来的に授乳が可能な状態を保つことができる点です。乳頭の形を整えるだけでなく、乳管を温存することで、授乳機能を損なうことなく手術を行うことができます。これにより、出産後に再び授乳を希望する女性にも適しています。
手術の手順
手術は局所麻酔下で行われ、手術時間は通常1時間程度です。まず、乳頭の周囲に麻酔を施し、痛みを感じない状態にします。その後、乳頭の余分な組織を切除し、形を整えます。この際、乳管を避けながら慎重に作業を進めます。切除した部分は細かい縫合糸で丁寧に縫合され、傷口が目立たないように処置します。
よくある質問とその回答
Q: 手術の痛みはどの程度ですか?
A: 手術中は局所麻酔を行うため、痛みは99%感じません。仮に違和感でも感じられた場合にはすぐさまお声がけいただき麻酔を追加投与します、術後に若干の痛みや違和感がある場合もありますが、鎮痛剤を使用することで対処可能です。
Q: 傷跡はどのくらい目立ちますか?
A: 傷跡は最初は赤みを帯びて、時間と共に白くなります。保湿や適切なケアを行うことで、傷跡を最小限に抑えることができます。
Q: 手術後に授乳は可能ですか?
A: 乳管温存法を用いることで、将来的に授乳が可能な状態を保つことができます。
同時手術の利点
乳頭縮小術と小陰唇縮小術を同時に行うことで、一度の手術で複数のコンプレックスを解消することができます。これにより、手術の回数や通院の回数、そして何よりダウンタイムを減らすことができ、短期間で理想の状態を実現できます。また、同じ部位を繰り返し手術することがないため、体への負担も軽減されます。
小陰唇縮小術の概要
小陰唇縮小術は、小陰唇の余分な皮膚を切除し、形を整える手術です。出産や加齢により、小陰唇が肥大し、日常生活での不快感や衛生面での問題を引き起こすことがあります。この手術により、小陰唇の形状を整え、快適な日常生活を取り戻すことができます。
手術の手順
小陰唇縮小術も局所麻酔下で行われ、手術時間は30分から1時間程度です。まず、小陰唇の周囲に麻酔を施し、痛みを感じない状態にします。その後、余分な皮膚を切除し、自然な形に整えます。切除した部分は細かい縫合糸で丁寧に縫合し、傷口が目立たないように処置します。抜糸は全例で不要です。
術後のケア
手術後は、傷口が治癒するまで安静が望ましいですが、現実的に考えて翌日からお仕事される方がほとんどです。もしくは金曜日受けて月曜日から働く、など。特に性交渉や激しい運動は避け、清潔を保つように心がけてください。過剰な清浄綿での拭き取りなどは必要なく、シャワーを丁寧に浴びていくことが大切です。そして術後のケアを怠らないことで、良好な結果を得ることができます。
患者様の声
手術を受けた患者様からは、多くの喜びの声が寄せられています。「長年のコンプレックスが解消され、自信を持って生活できるようになりました」「術後のケアも丁寧に指導していただき、安心して手術を受けることができました」など、実際に手術を受けた方々の感想は参考になるかと存じます。是非Instagramのハイライトをご覧下さい。
これで、乳頭縮小術の症例紹介と注意事項についての説明を終えます。
Adios!